ウイーン中央墓地 / Zentralfriedhof
オーストリアには、ウイーン中央墓地という墓所があり、モツァルト、ベートーヴェン、ブラームスといった超有名音楽家を始め、様々なカテゴリの著名人の墓がそこにはある。
今回の旅の目的であるペッツバーズレンズを170年ほど前に設計した、故ペッツバール氏の墓もウイーン中央墓地にあるとのことで、ロモグラフィー本社訪問後に、そのまま墓地に向かうことになった。
ヨーロッパでも2番目に大きいとされる、屈指の規模の墓地。
これはもう墓石ではない、というよりもはや墓石ではなく彫刻作品であるなと思ったら、彫刻家の墓であったり、音楽家であれば楽器を彫刻した墓石であったりと、とにかく自由で素敵な墓が多く、見ていて飽きない。
これまで特に言及はしなかったが、
今回のツアーは、世界中から "とにかくお好きな方々" が集まるべくして集まってしまったわけで、どこに行ってもとにかく全員撮影を止めない。カメラやレンズを次から次へとカバンから出しては撮り、寝転んでは撮り、走っては撮り。
側から見たら、異様な集団に見えていたに違いない。
一つ残念なのは、"とにかくお好きな男達" に半ば連れてこられる形で参加している女性陣は、全員 "撮られるのが嫌い" で、"いい加減にしてほしい" という点で一致していた事だ。
しばらく歩き、目的の Josef Petzval 博士の墓を発見する。
彼が設計したレンズが世に出て170年。
今や殆ど使われることのなくなったペッツバール型レンズを、今もっとも普及している 35mm フォーマットで New Petzval として復刻されたレンズをきっかけにして世界中からあつまった数人が、設計者の墓石の前で New Petzval で撮影をしている。
いやはやとても感慨深い。