Petzval Museum

MÚZEUM J.M.PETZVALA
ペッツバール博物館

©PULP.photo, All Rights Reserved.

今回のツアーの目的地と言える、ペッツバール博物館に到着。

ここでは、カメラ、フォトグラフィー全般の歴史も垣間見れれば、当然、170 年間で製造された Petzval 型レンズの展示も行われている。
実はというか、チェコスロバキア製のカメラがかなり好きだったりするのだが、ここペッツバール博物館はスロバキアにあるので、二階にあるカメラ・レンズ展示コーナーでは、当然解体前のチェコスロバキア時代のカメラ・レンズも展示してある。普段あまり見かけないので、なんだかうれしい。

一体いつチェコスロバキア製のカメラに興味を持ったのかは最早記憶にないが、それらのカメラは日本にはあまり輸入されていないので、当然海外から購入することになる。とある、結果的に十数回の取引をすることになったチェコのセラーがおり、彼から送られてくる荷物の梱包は、自分の中では世界一丁寧という事になっている。

これまで、数百という荷物が海外から届いているが、梱包の手法に関しては枚挙に暇がなく、
プチプチ付き封筒の "プチ" の空気が全部抜けた、言わばただの封筒にレンズを入れて送ってくる某大国の方、箱に関して言えば、食品の箱、靴箱、ペラペラの紙の箱にテープを何十にも巻いて強度を担保しているもの、また、人類は驚くべき発想力をもって様々なものを緩衝材に用いるのだが、ペットの牛乳パックが利用されている、緩衝材に本が利用されている、スーパーのビニール袋のみでまかなう、緩衝材に虫が湧いているなど、梱包のバリエーションを挙げだすと、まあキリがない。
そんな中でチェコのセラーの梱包がどの程度丁寧かというと、
暑さ5mm〜10mm 程度の発泡スチロールを、ダンボールにピッチリ収まるように重ねて合わせてあるのだが、その発泡スチロールが、購入したレンズやカメラに合わせて、几帳面に寸分の狂いもなくカットされているのだ。
日本人の几帳面さや気遣いなども、なかなかどうして他国に誇れる部分があるのではないかと日々思うわけだが、ちょっと次元が違った丁寧さにいつも感服している。

スロバキアの長閑な町並み
ペッツバール博物館は、こんなのどかな町並みの一角にある

Taken lens: P.ANGENIEUX PARIS F.35 1:2,5 RETROFOCUS TYPE R1 ©PULP.photo, All Rights Reserved.

話が逸れてしまった。

今日はてっきり、博物館を見学しておしまいだと思っていたのだが、話を聞くと、何やら市長が来るらしい。ミスター・ノイハウスは実は偉い人なのだろうか。

博物館を一通り見学し、一階にある広めの部屋で市長と相見える。
今回、ロモグラフィーが Petzval 型レンズを復刻したということで、復刻版の New Petzval を、この博物館にも展示し、記念にパネルを展示するという趣向のようだ。
一通り挨拶が行われ、壁にパネルを取り付け、祝杯を上げる。

祝杯は、ショットグラスによる何らかのスピリッツが振る舞われたのだが、これが結構キツイ。
いや、祝杯なので全然悪い気もしないのだが、40°はあるであろうスピリッツを、何杯も一気でかっ込むのは物理的にキツイ。
通訳も兼ねた恰幅のよい女性が、お酒を振るまいながら「This is Slovakia!」と言う姿に、何やら安堵と平和を感じた。

市長も参加し、記念の式典を行う
市長も参加し、式典を執り行う

©PULP.photo, All Rights Reserved.

祝杯
外で祝杯を上げつつ、わいわいと歓談

Taken lens: NEW Petzval 1:2.2/85mm ©PULP.photo, All Rights Reserved.

Petzval の中の New petzval
中央に、今回復刻した New Petzval

©PULP.photo, All Rights Reserved.

Mr. Neuhaus
お茶目なミスター・ノイハウス

©PULP.photo, All Rights Reserved.

21世紀に入ってこの方、世界広しといえども、これだけペッツバールづいた催しも行われてないだろうなと思った。

今、Google Map でペッツバール博物館の場所を調べていたら、ストリートビュー(博物館ビュー?)で内部が閲覧できて、New Petzval も見ることができた。Good Job, Google。

MÚZEUM J.M.PETZVALA